2016年2月27日土曜日

この里は風の街でもある。


この街は風の街でもある。

特に春の訪れとともに、「比良おろし、比良八荒」が吹き荒れる。

比良山地南東側の急斜面を駆け降りるように吹く北西の風である。

強い比良おろしが吹くときには、比良山地の尾根の上に風枕という雲が見られる。

その風に合わすかのように「比良八講(ひらはっこう)」という法要が行われる。

周辺の琵琶湖で僧りょや修験者らが、比良山系から取水した「法水」を湖面に注ぎ、物故者の供養や湖上安全を祈願するのだ。

人間は不思議な生き物である。片方では無駄な事をしないような合理的な考えを持っているのに、一方ではこのような行事を彼方此方でしかも季節ごとに持っている。

猫族のように全てを合理的に考えるのとは大分違うようだ。

小野さんは、隣町で育った事もあり、比良八講については良く知っていた。

「比良八荒にはこの辺だけでなく、湖国のあちらこちらで比良八荒により湖に没した乙女の悲恋の物語が存在しますよ。小さい頃、私もおばあちゃんに良く聞かされた。」

その話は、おおむね次のようなものだった。

「一人の若い修行僧が、急病でとある在家の軒先で倒れました。この家の人々が手厚く看護し、修行僧は間もなく病から回復したのだが、その家の娘が修行僧に深く恋する身となったそうだ。そして、対岸の比良まで百日間通い続けることができるなら、その時は夫婦になりましょう、と。 娘は、その日から毎晩、対岸比良の燈火を目指してたらいを船にして通い続けます。そして、九十九夜通い続け、いよいよ満願の百日目の夜を迎えます。 今日で願いが叶うと勇んで湖上に出てみると、折から吹いてきた比良おろしにより、対岸の燈火は吹き消され、湖面は荒れに荒れ、遂に小さなたらい船の娘は湖に没してしまい はかない恋も終わりを告げるという悲しい物語。

毎年この頃に吹く比良おろしは、この乙女の無念によるものだといわれている。

まあ、今の若い人にはありえない話だけど、昔は結構真剣に聞きましたよ」。

もっとも、今もJRの線は結構、この風のお陰で止められるから、乙女の怨念は続いているかもしれないけど」。

イチゴ大福の白い粉を口の周りにつけながら、小野さんがニヤとした。

その満足げな顔を見ていると猫たちも何か幸せを感じる。

言語や文化の違いがあっても幸せの行動は人も猫も同じ様に伝播するのかもしれない。

そのほんのりとした空気を破るかのように一陣の風が庭の梅ノ木を揺らしながら吹きぬけ、梅の花が数枚,ガラス戸に張り付いていく。

既に、春の匂いが多く含まれ、心地良さとまだ幾分の寒さが感じられる。

庭のはずれには、寒椿の芽が緑の深さを増した枝の中から顔を出し始めている。

その風の向こうには、薄く青い空を背景に、真綿の様な雲達が比良の山に

向かって足早に進んで行く。ちょっと手を伸ばせば、掴めそうな薄雲たち。

少しづつ昼の日の中で、ピンクから紅くなり、いつの間のか、消えて行くのだろう。

風に吃驚したのか、先ほどまでノンビリとベランダにいた猫たちも慌てて

部屋に飛び込んでくる。茶色やクロのいでたちで猫族が部屋を占拠し始めた。

そんな騒ぎの続く中、ナナは1階から一人二階のベランダで日向ぼっこのど真ん中。

やはり寄る年波は隠せない様で、最近のナナはママのベッドで終日寝ている事が多くなった。この陽射しの中でも、その薄茶色の毛並みはやや元気なくつやがない。

少し痩せた様でもある。何しろ17歳である。人間で言えば軽く80歳を越しているお年であろう。ナナは、風の強さよりもその陽射しの濃さが周りを支配している二階のベランダから周りを見渡していた。幾重にも重なった家々の屋根の瓦が杉の木立ちで覆われた森の手前まで続いている。数軒先のベランダには、洗濯物が風に揺れている。

数人の若いママさんであろうか、まるで雀が囀るようにしゃべりながら、通り

過ぎて行く。

ふと上を見れば、蒼く冴え渡った空に数片の雲が比良山から湖の方へ駆け抜けていく。

そんな情景を見ながら、ナナもその包むような暖かさの中でいつしかまどろんでいた。

下にいた4人も、人間たちを避けるように二階の部屋に来ていた。

この部屋は一日中、陽が満ちている。春初めの仄かな匂いと温かさが充満している。

ライはソファーにあった毛布をムニムニしているし、レトとハナコはベランダの椅子で伸びやかに寝ている。チャトは先ほどの腹だしスタイルを畳の温かさを全面に感じたいのだろうか、ここでもご披露中。

以前にも描いたが、とにかく猫族は寝ることが好きである。そして、気ままに自分たちの世界を創りだしている。ハナコは先ほどのイチゴ大福の山盛りの夢、チャトは仙人猫の言う生まれ変わった自分の若く凛々しい姿、ライは3丁目の恋焦がれる三毛さんとの逢瀬の夢、レトはいつも優しく抱いてくれるママさんの夢、人間をひれ伏せ神と崇めさせる夢、皆勝手な想いの創造物ではあるのだが、その実現を期待しつつ猫族は、日夜、眠ることに勤しんでいる。

人間はその様な猫の行為を分からない。暇に任せて惰眠を貪り無駄飯を食っていると思っている。いずれにしろ、想像力のない人間にそれを理解させるのは無理な事、と猫族は思っている。

特に、ハナコは主人のベッドの上で寝るのが好きだ。

野良猫として我が家に来た時、ハナコとノロを受け入れたのは主人であり、

ライやレトの古株に虐められた時に、助け舟を出すのが主人であったから

かも知れない。もっとも、黒と茶色の斑の様な色合いに白い下腹や足から

受ける印象はか弱さが感じられるが、ぞっこん結構しぶとい女だ。

でも、今見える寝姿は、中々に可愛い、と主人は思っている。前足を

少し縮めるように九の字にまげて、後ろ足には長い尻尾が捲きつけるように

絡んでいる。やや丸める様に横になった斑の背中に白いおなかが上手く

全体の色バランスを取っている。白さが優る顔を斜めに伏せ、時々動かす

耳は背中の斑と同じだ。やや上向きの鼻がこじんまりと伏せた目元に

緩やかにつながっている。他の場所では、ライやレト、たまにはナナの

急襲に備えてどこか緊張感が伴っているが、今は体全体が弛緩し、

安心感が全体をおおっている。その寝息にあわせ、白と斑の一部がゆっくり

と上下している。今、彼女はどんな夢を見ていることか、ノロとの逢瀬か、

満月の下で大勢の猫と戯れる情景か、その顔は穏やかな空気感を

四方に放っている。

 

今、ナナは車の中、どこに行くかは彼女にとって問題ではない。ともかく、車から見える世界を楽しむのが好きなのである。

そこには普段眼にする世界とは全く違う世界がある様でもある。

主人の横で、と言うより車のまん前で素早く変わる景色と向こうから飛び込んできそうな車の姿を観ながら一人悦にいっている。琵琶湖もこの高台の道路から見ると全く違う顔を見せる。遠く対岸に細長く続く道路と扇風機を大きくした様な風力発電用の羽が朝陽の中でゆっくりと廻っている。大きな橋がその優美な曲線を見せながら湖を分断すかのごとく横たわり、釣り船やヨットが幾筋もの軌跡を残しながら湖上に白い線を描きだしている。

後ろを振り返れば、流れる雲がその山腹を覆い隠しているがまだ白いものが残る頂がその流れる雲の上にチョッコンと座っている。その姿も少しづつ小さく後方へと流れて行く。ママが後ろのシートからそんなナナを心配そうに見ている。

今日はお彼岸の墓参りの日であった。チャトを筆頭にこんな空恐ろしいものに

乗れるかと、その予知能力を活かして主人とママが忙しなく墓参りの用意を

しているときには既に雲隠れ、もっとも、チャトは相変わらず頭隠して尻隠さずの状態であったから連れて行けたかもしれないが、あのおそろしい声で泣かれるとたまらんと言うことで無視された。

私はノンビリと1人でママと主人とお出掛けである。

寒い時は出かける気にはならなかったけど、今日は久しぶりに主人に車に乗せられた。

多分、この季節だから昔私が赤ん坊の時に住んでいた家の近くのお墓にいくのだろう。

お墓は好きではないが、この何とも言えないスピード感は私をわくわくさせる。

普段見る山も湖もなんだか大分小さく、運転している主人もチンマリ座っているし、私が大きくなったのだろうか。ママが後ろでやかましく何かを言っているけど今日は無視する事にした。茶色や薄緑の葉をつけた草や木がドンドン後ろに流れて行く。車の前面に現われたボケの赤い花が急激に近寄りそして後ろへと抜けていく。横をまたこれも馬鹿でかいトラックがブウブウ言いながら

通り過ぎて行くし、前からは綺麗な黄色の4つ目の車がどんどん大きくなって

いなくなった。道路に沿って何段にもなった畑が奥の林まで連なっているようだが、その光景も一瞬に消えた。自分の身体が凄い速さで動いているのだ。

いつも思うけどこの体感がゾクゾクと私の身体を駆け抜けていく。

他の4人はこの快感を初めから拒否しているのだから、馬鹿としか言えない。

もっとも、人間でも何もせずに直ぐ否定して満足しているのがいるから、どっちもどっちだと思う。そんなことはどうでもいいのでまあこの素晴らしい時間を過ごす事にしよう。

やがて車は、最近では珍しくなった舗装されていない道を大きく揺られながら

進んでいく。ナナも危ゆくフロントガラスに頭を打ちそうになり、慌てて

ママの膝に飛び込む。両脇からはブナの木々がまるで物珍しいものを見るかの

様に車に寄り添ってくる。木洩れ陽の光が行く道を示すかのように、砂利と

ぬかるんだ中に光り映えている。まだ草花は咲いていないが、緩やかな空気が

周囲を取り巻いている。その中に、既に水を張った田圃もあり、何人かの農作業の人が畦道や農道に沿ってゆっくりとした動作で動いていた。

ここにも、間違いなく春が寄せて来ていた。

しばらく行くと大きな広場が現われ、目の前に数百に近い墓がこちらに向くように林立していた。灰色の長方形的な石や丸いもの、板状に造りこんだもの、

など様々な形を成して一つ1つがその存在を誇示している様でもある。

さらに奥の敷地にも、数百の墓がある様で白い煙が四方からゆらりと立ち込めている。

数百の墓石がまだ深緑一色の森を背にして降り注ぐ光の中で静かに佇んでいる。

ナナはその強烈な匂いと天空に広がっていく薄く青みがかった煙に悩まされながらも、これが人間の転生の場所かな、と思った。お墓の前には、赤、紫、白、黄色の花々が咲き乱れるように点描している。それに緑の榊が加わり、灰色一色の世界に小さいながらもこの鎮魂の場所にも華やかさを演出している。

猫は静かに人知れず死を迎え、輪廻転生にしたがって別な猫人生を

歩む。したがって、このような人間の死を現す場所は不要なのであるが、

この墓石の群れを見ていると、尊厳という気持が何と無く分かる。

主人とママはお墓を綺麗してから花を供え、何か声を出しながら手を合わしている。

他にも、何組かの人々が同じ様な振る舞いをしているのが見えた。

墓を水で清め、周辺に水を打ち、花や供え物をその前に供え、線香に灯火

を与え、静かに礼をし、お経を唱える。全てが無言の中で行われ、無言の

まま立ち去る。

ナナは特段に人間のするその行為に興味はなかったが、車の中から見ていても、

拝んでいる人々の想いが伝わって来るようでもある。墓参りを済ませた人に

なにかすがすがしいものを感じたからだ。

そう言えば我が家の庭にはチャトとグンの墓があった。それは墓と言うよりも

犬と猫の置物が2人の埋められた上に置かれているだけだが、主人とママが

同じ様な所作をしていた事を思い出した。私にも同じ事をするのか、ふと

ナナは思うのだった。

ナナがまだ子猫の時、塀の上に初めて上がった。昼の暑さがまだ暗闇に

潜むかのような夜であった。もう夜中だったが窓は開け放たれ、黄色い

大きな月が空に君臨し、辺りはその明るさに戸惑っていた。昼間、人が

通る家々の道や路地もはっきり見え、屋根の瓦も1枚づつその姿を暗き

その周辺に晒していた。だが、どこの家でも人はもう寝静まっており、

外を歩いている者はいない。ほんとうを言えば、ナナも家の中に入って、

主人やママが寝ている部屋でノンビリと体を投げ出して寝ている時間。

夜中に起きていても、誰も相手になってくれないし、所在なく、ナナも

眠るのが習慣となっていた。ナナの家には鼠もいないので、夜も遊ぶ相手が

いない。もっとも、先輩のトトのお姉さんに言わせると、鼠は遊び相手

ではなく、狩りという戦いの相手だそうだが。とにかく、こんなに遅く

まで外に出ているのは、生まれてはじめてのことなのだ。

「いやに静かだな」と、ナナはうすい耳をたてて、やや茶褐色のその目を

四方に配りながら、塀の上でじっとしていた。

「なにも聞こえやしない。木の葉も黙っている。風も黙っている」

そのくせ、あたりは月の光で白く光るかのような情景を見せていた。

それもナナが知る昼間の世界とは違い、同じ明るさでも、影の方は

いつもより真っ暗で、よく見えないから暗闇の黒さが襲い掛かるかの

ようにナナの小さな心に迫ってきた。

見上げれば、屋根はどこも明るいのに、庭の梅ノ木、桜の木は暗き姿を

一層強め、いつもより太く見え、木影が更にその黒さを増している。

なにかが隠れナナを狙っているようにもと思われた。

何か隠れていはしまいかと、その黒々とした所を見つめていたが、なにも

出てこないのに安心して、静かに目をつむり、茶褐色の柔らかな毛に覆われた

胸をしずめて、前足におしつけながら、トトがよくやるように、浅い眠り

をはじめた。その眠りの中でふと思った。

「そうだ。こんな誰もいない夜に、外に出てみよう」

眼を開けてみると、空の月はいよいよ明るさを増している。ナナに外に

来ないか、と誘っているように見えた。抜ける空の白さの中に大きく光る月は

更に明るさを増し、周囲の家々の屋根や木々の群れ、ナナのいる塀までもが

ナナを迎えるが如く白く優しい情景を見せている。この家に来てからいつも

心の片隅にひっそりと住みついてきた家の通りとその先にある何かへの、

未知なるものへの憧れが一挙に頭をもたげていた。彼女の心は希望から

義務となって、その体を動かし始めていた。

この日からナナの流浪の日々が始まった。ほぼ1ヶ月、訳も分からず歩き

回る日々が続いた。その間、主人やママや息子たちは彼女を探して大騒ぎ

をしていたが、無駄な努力となり、最後には彼女の死さえ予想した。

 

近くでは、桜の下で、若いママたちの井戸端会議?

子供たちが寒さから解き放たれた様に、ピンクの空気の中を跳ねている。

ハナコも、飛び跳ねている。

ああー今日は、ご主人に連れられて?公園に来たんや?

庭で、チャトおじさんと気持ちよう寝ていたら、ちょいと抱えられて、

ポーンと車に放り込まれて、ブーンと走って、また、ポーンと放り出されて、

ここに居るや?

全然、分からへんまま、気い付けば、わての警戒すべきガキども(お母さんには失礼)のど真ん中に、居るんよ??

まあ、傍に、ご主人がおるから、すこし安心やけど、コレだけおるとチョット、

怖ーいわ。やっぱしああ怖!

さすが、あっちこっちの家を見回る?のが、得意なわてでも、この辺は、きた

ことがないわ。

1丁目のクロネコのおじいさん(良く庭先で寝てるけど、結構物知り)に、

大分前に、猿という怖い動物が出る場所が、近くにあるで!と聞いたけど、

ここかもしれへん。でも、川や小川、そして、小さな小さなお池、とっても、素敵なところやわ。

周りは、深緑の草と小さな黄色の花や白い花が、一杯や。

ゴロゴロすると、とっても、気持ちがいいわ!!

空からは、ピンク色の桜と言う花びらがひらひらと落ちてくるの。

あの絵の出る箱が、「日本人は桜が好きですね」なんて、言ってたけど、

休みの日でもないのに、猫族に休みの云々は言ってもらいたくないが、まあ、顔に色々と色を付けた(人間は、コレを化粧と呼ぶが)女の人が、コレだけ

集まっているんやから、さもありナン!!(ハナコは勝手に納得)

でも、この場所、わては、チョット苦手やねんね。

あの用心すべきガキどもに加えて、仇敵、犬族の連中が、ここは、俺たちの

場所だ!と言わんばかりに、ノシノシ歩いているんや。

でも、本気で、喧嘩したら、猫族の方が強いんよ!!

猫族は、優しくて、謙虚な種族だから、めったに、喧嘩などという野蛮な

ことはしいへんけど。

(と、勝手なことを言っていますが、人間からみたら、どっちもどっちかも?)

春は、金縛りであった、人間、猫族、全てにその魔術を解いたように、

皆が、一斉に動き出す。

多分、声を出さない木々の連中も、その気持ちよさを、彼らの言葉で、

話し合っているようだ。

チョット、耳を澄ますと、その声が聞こえて来る。

ハナコも、その声を聞いているのだろうか?目を閉じて、耳をそば立てている。

今日は、帰ったら、新しい彼女の寝室に直行かも?

2階のクローゼット、誰にも邪魔されず、何時間でも、寝られるから。

今も、そこで、ご睡眠中、既に、4時間経っているが、いまだ、現れず。

「春一番、木の芽起こし、そして、春疾風」

風に翻弄される日々である。まるで、人生、あるいは、猫生の一片の如く。

最近、年寄り組?のチャトとライが連れ立って庭の散策をする姿が目立ってきた。

チャト、チョット前に春一番と音の出る箱が言っていたので、もう、のんびりと庭で、、、しかも、ここ1週間ほど、仇敵ノロの姿が姿が見えないこともあり、

過ごせると思っていたのだが、、、、、、。

ましてや、

その緑の色が更に深くなった草むらがチャトを手招きしている。

目の上には、やや盛りを過ぎた梅の花が、枝エダに張り付いている。

近くには、紫色の帽子をつけた草が幾重にも咲いている。

ああ、こんなにお日様が照って、気持ちがいいのに、この風はナンや!!

朝から、あちらこちらの箱を飛ばしたり、無粋にも、我が家の全ての花たち

(と言っても、梅に、椿に、名前の知らない赤い花、そして桜など僅かだが)

を吹き飛ばそうとしてや?

俺は、風には強いが、(猫には弱いが)、ハナコなんか、吃驚して、2階に

上がったままやし、ライなんぞは、ガラス戸から鼻だけ出してるだけ。

猫は猫らしくして欲しいわ。

(チョット意味不明だが、敢えて、チョットの想いを伝えれば、俺みたく

風雨に負けない強い猫に成れと言っているのかも)

しかし、鼻だけ出しているライから言えば、

チャト兄貴も酔狂やね?こんなに冷たい風が吹いているのに、かっこつけて

外で、頑張らなくてもいいんや。

結構、彼は、カッコつけるタイプやし、しゃないか?

以前も、ママからこんな風の強い日にチャトは何故、出て行きたがるの??

お前はデブだから、風に飛ばされることはないけど、大人しく家に居なさい、

と言われてやな、、、。

その時、チャト兄貴のせりふが、「俺は、風に逆らって生きていく猫や」

って、でも、全員、コレには、意味不明。

今も、不明のままでーす。

遠く、比良山を黒い雲が、舞台の幕引きの如く、隠したり、見せたりしている。

風が日の光を隠しては、静寂をもたらし、そして、新しい芽吹きをまた、見せる。

絶え間のない光の強弱が、猫族に一片の不安をもたらす。

天地の怒りが、己が身に降り掛かるのでは?

10個の夫々の瞳が不安に瞬いている。そして、早く、変われと祈り続けている。

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